メタリカについて、少しだけ。
洋楽にあまり興味がない人でも、
「Metallica? ヘビメタの?」と聞き返してくれる。
たぶん“ヘビメタの代表例”として辞書に載っていそうなバンドだ。
コアなファン心理とは
『Ride The Lightning』と出会ったのは、洋楽にかぶれ始めた頃。
ジョン・サイクス(ホワイトスネイク)より少し早い。
当時の私は、
スラッシュメタルのスピードと歪みに半分やられ、
もう半分は「誰も聴いていない音楽を聴いている自分」に酔っていた。
今で言うところの“中二的な何か”である。
(この言い方ももう古いのかもしれないけど。)
正直、遅い曲は飛ばしていた。
若気の至りとはだいたいそんなものじゃないだろうか。
いわゆる“ブラックアルバム”が出た頃、
周囲には強い言葉で否定する人もいた。
私はというと、
その頃には中二的自己陶酔からも抜けていて、
スラッシュ原理主義でもなかった。
だから普通に聴いた。
「Enter Sandman」はやはり強いし、
あれを嫌いと言える人はなかなかいない気もする。
続く「Sad But True」「Holier Than Thou」の流れも印象的で、
全体としてよくできたアルバムだったと思う。
で、Loadだ。
発売日に残業を断ってCDをゲット。
期待値はMaxだ。
いざ拝聴。
Ain’t My Bitch。
ジャスティスあたりから漂わせてる
メタリカ特有の、どこか呪文を唱えているような歌メロ(あくまで個人的な印象だけど)
ではあるのだけれど…
だいぶメタル感薄めてきた?
そして最後までじっくり聞いて
……あれ?
悪いというより、
「あれ?」である。
「これは刺さらないかもしれないな…」と静かに理解した。
翌年ReLoadはそっとスルー。
文字通り“Through the Never”である。
当時は
「もう終わった」という人もいれば、
「これも進化だ」という人もいた。
私はそのどちらでもなく、
「まあ、好みって変わるよね」と思っていた。
たぶん、自分のほうも変わっていた。
グランジもオルタナも普通に受け入れていたし。
ファンクもカントリーも嫌いじゃない。
社会生活のBGMとしてJ-POPもよく聴くようになっていた。
しばらくメタリカ離れしていたら『St.Anger』が発売されていた。
何となく買ってみたら滅茶苦茶刺さる。
例のスネアの音には「なんだこれは」と思ったけれど、
聴いているうちに「ああ、これはこれでいいのかも」と思えてきた。
それよりも、
ギターソロがないことにしばらく気づかなかった自分のほうが問題である。
そして
『Death Magnetic』は刺さらず、
『Hardwired…To Self-Destruct』は流し、
『72 Seasons』はよく聴いている。
波がある。
こんな聴き方で、
メタリカファンと言っていいのかは分からない。
全作品を追い続けるわけでもないし、
刺さらなければ普通に離れる。
・全作品を熱く語る
・すべてを受け入れる
そういう姿勢は素直にすごいと思う。
でも私はそこまで器用ではない。
最近は『Master of Puppets』の速い曲を聴くと、
体調が万全じゃないと少し疲れる。
若い頃は遅い曲を飛ばしていたのに、
今は速い曲で息が上がる。
人はちゃんと歳をとるらしい。
それでも、
ときどき聴きたくなる。
それくらいの距離感で、
私はメタリカを聴いている。
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