そう、プロレスです。
いや、プロレスの話をしたいわけではない。
出会いの話。音楽との出会いの話。
私と同世代で、少年時代にハードロックに抵抗なく興味を持った人。
その人たち、子どもの頃に熱心にプロレスを観ていなかっただろうか。
もちろん統計を取ったわけではない。
私の人生で出会った洋楽好きの知人たちという、極めて少ないサンプルからの体感だ。
それでも、体感で言えば3割くらいはそんな傾向があった気がする。
なぜか。
私は小学生の頃、ブルーザー・ブロディの大ファンだった。
この名前で察しのつく人もいるだろう。
彼の入場テーマはレッド・ツェッペリンの「移民の歌」。
(おそらくアレンジ版だったと思う。)
チェーンを振り回し、雄叫びを上げながら入場してくる姿。
あの曲とセットで、強烈に焼きついている。
今振り返れば、あれがハードロックとの最初の「正面衝突」だったのだと思う。
後年、ちゃんとレコードを手に入れることになるのだから、影響は小さくない(笑)。
他にもブラック・サバスの「Iron Man」をテーマにしていたレスラーがいたし、
アニマル浜口も一時期サザンロック風の曲を使っていた記憶がある。
細かいところは曖昧だが、とにかくプロレスの世界では当たり前のようにハードロックが鳴っていた。
当時の一般的な感覚からすれば、
ハードロックは「あんな煩くて訳のわからない音楽」だったはずだ。
けれどプロレスを通して聴けば、それは
「かっこいい入場曲」になる。
そしてある日、こうなる。
「なんだこの曲、すげえ」
そこから先は早い。
気づけばそちら側の世界に足を踏み入れている。
中学生になり、洋楽を漁りはじめ、
まだ「中二病」なんて言葉もなかった時代に、
それらしいレッテルを貼られながら。
今思えば、あの爆音との出会いは
ずいぶんと自然だったのかもしれない。
ああ、懐かしい。
もしかすると、あの頃リングへの花道で鳴っていた爆音が、
いまだに私の中で鳴り続けているのかもしれない。
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